(2025.5.2)
ダイビング中、万が一ラインや網に絡まった場合、自力で即座に対応できなければ、パニックや重大事故に繋がります。カッティングデバイスは「命を守る最終手段」です。
しかし、持っているだけでは意味がありません。
簡単に持ち運べて、いつでもすぐに取り出せることが、カッティングデバイスの本当の価値を引き出します。
ここでは、
・ 自分に適したデバイス(Zナイフやハサミ)を選べる
・ すぐに使える場所に装着する意識を持つ
このことを目標にお伝えします。
アウトライン
- なぜカッティングデバイスが必要なのか
- 推奨されるカッティングデバイス(Zナイフ・ハサミ)
- 理想的な携行位置
1. なぜカッティングデバイスが必要なのか
ダイビング中は、フィッシングライン、海藻、漂流物などに絡まるリスクが常に存在します。簡単に外せるものはいいですが、水中は動けば動くほど絡まりやすいものです。
この間も共にトレーニングをした方のSMB(水中から打ち上げるブイ)のラインが絡まり、大変なわちゃわちゃ具合でした。冷静に対処しましたけどね。
でももしパニック状態になっていたら、呼吸や浮力コントロールが乱れ、さらにリスクが増大します。そんな時、外部の助けを待つのではなく、自力で解決する力を持つことがダイバーの基本姿勢です。
2. 推奨されるカッティングデバイス

◎ Zナイフ(シートカッター)
- 刃が露出しておらず、安全。
- 軽量かつコンパクト。
- ロープやラインを一瞬で切断できる。
- 取り付けも自由度が高く、邪魔にならない。

◎ ハサミ(ステンレス製シザーズ)
- 厚手のライン、ネット、器材類も切れる万能型。
- グローブをしていても操作しやすい設計。
- スーツやギアに収納ケースごと取り付け可能。
3. 理想的な携行位置
- BCDショルダーストラップ
- ウエストベルト周辺
- スーツの腕部や腿部に固定ホルダーを装着
いざという時に片手で取り出せる場所に取り付けることが絶対条件です。
まとめ
カッティングデバイスは持っているだけで満足せず、
「簡単に持ち運べる・すぐ使える」状態をキープすることが命を守ります。
推奨するZナイフやハサミは、自分に合ったものを選び、
ベストな位置に装着して、常にベストな対応を目指しましょう。
テスト
Q:カッティングデバイスを取り付ける位置として、最も適切なものはどれでしょうか?
- タンクバンドの裏
- BCDショルダーストラップ
- フィンのストラップに縛る
- バッグの中に収納
→ 正解:2. BCDショルダーストラップ
(理由:片手で即座に取り出せる位置が基本です!)