サイドマウントインストラクターコース受講報告

2025年6月2日 10:32

(2025.6.2)

受講したコース:TDI(SDI)Sidemount Instructor Development Course

受講日: CW 2024.5.25-26 @dive pro shop evis

     OW 2024.6.16 @osezaki

       2024.9.23 @tago

       2025.6.1 @osezaki

受講人数: 最終日 4名(ご協力いただいたSMDC受講の方々)

宿泊先: アクアサンタホテル

最大水深: 最終日 15m

コース概要

SDIおよびTDIのサイドマウントダイバーコースを開催し、認定することができるようになるためのコースです。これまで培ってきた知識やスキルはもちろん、受講生に対して分かりやすく伝え、実践し、それらを総合的かつ安全に行えるかをインストラクタートレーナーに評価してもらう内容です。


※トレーニングに集中しすぎて写真を撮り忘れてしまったため、以下文章のみでの報告となります。(この一文、毎回コピペしてます笑)

コースに参加した理由

コラムでも紹介しましたが、私のサイドマウントダイバーとしての歩みは失敗から始まりました。理に合わないハーネスやブラダー(いわゆるBCD)、ぐちゃぐちゃなコンフィグ(シリンダーの取付)、毎回違う手順……今思えば、よくあの状態で潜れていたと思うほどでした。他のサイドマウントダイバーと比べても一目でわかるほど違いがあり、恥ずかしさしかありませんでした。

それでも「いつかセノーテで潜りたい」という夢を諦めきれず、色々調べて名古屋のEvisさんの門を叩いたのが、TDIサイドマウントダイバーとしての第一歩です。

さまざまなテクニカル系コースを受講してきましたが、サイドマウントは「潜るスタイル」という意味で“基本のき”にあたります。どのコースでもサイドマウントダイバーコースで学んだことを復習するので、自然と一番なじみのある潜り方になりました。快適さや自由度の高さもあり、今ではもっとサイドマウントで潜れるダイビングサイトや、サイドマウントで潜る仲間が増えてほしいと心から思うようになりました。

これまでの1年間

学科、CW(プール)、OW(海洋)と、1年前に約1か月かけて講習を進めました。その中で、これまで普通にできていたことがうまくできなかったり、知識を広げすぎて聞き手にとって有益ではない話題までプレゼンに盛り込んだり、苦戦の連続でした。

「あがり症」といえばそれまでですが、“伝える側”としてそれは克服すべき課題だと感じました。インプット(マニュアル全単元のプレゼン資料作成やスキル手順の自主トレ・イメトレ)はやってきたつもりですが、アウトプット(実際の講習やお伝えする方法)はそうはいきません。常に工夫と対策を繰り返すしかありませんでした。

「インストラクター向いてないのかな…」と日々思い悩む時間も多かったですが、この時期を早い段階で経験できて本当に良かったと、今は感じています。

自分にとってインストラクターとしての軸が細かったことや、他人との比較や劣等感が強すぎて無駄に大きくブレてしまっていたのが原因だと思います。この期間は、自分と向き合う本当に貴重な時間になりました。

スペシャルな課題

この1年でたくさんの支えをもらいましたが、特に師・加藤大典氏から与えられた大量の課題が印象に残っています。最初のOW(6月)の際、私たち受講生は皆、打ちひしがれていたように思います。この講習で本当に認定されるのか?という不安や、受講生ごとに考え方・認識の違いがあったこともあり、特にメンタル面で他の講習とは違う“想い”を感じていました。(この感覚は以前のSDI OWインストラクター講習でも同様に感じていました。)


課題をこなしながら、自分自身と向き合えたことで、停滞していた思考を前に進めることができました。毎日とはいかないものの、多くの日数課題を見直し、幾百人もの“エア受講生”を相手に実践しました。

この課題は、師から見れば“手順や計画性の不安”だったのかもしれませんが、私にとっては非常に特別な課題となりました。

2025.6.1 @大瀬崎

不安と自信が入り混じる中、約9か月ぶりの講習を迎えました。前日夕方から打ち合わせを行い、ダイブプランも提出。書いている途中で「今回は自分の中でかなり細かくイメージできている」と気づきました。明らかに今までとは違う感覚でした。

実際、水中でも落ち着いて対応でき、なぜ今まであんなに空回りしていたのか?と思うほど落ち着いていました。エア受講生の方々、本当にありがとう(笑)。

Sドリル、Vドリル、SMBと各デモンストレーションも行い、最後のデブリーフィングでは皆さんから「ゆっくり大きくデモしてくれて分かりやすかった」と言われてホッとしました。

課題もまだまだ多くありますが、この期間で得たのは「課題も前向きに捉えられる自分自身の心の成長」だったと実感できました。

このコースで得たもの

私は失敗が多いダイバーだと思っています。だからこそ、「繋げていくこと」が大切だと感じています。失敗しても、落ち込んでも、そこで諦めず、その先の「できた」につなげていくこと。

ラズリでもその信条で講習を行っていますが、今回その重要性を改めて実感しました(…落ち込み方が激しいのは相変わらずですが…笑)。

また、「やっておけばよかった」と「やっておいてよかった」の違いを今回とても強く理解できました。他のTDIコースやSDIインストラクターコースでも未熟さゆえに辛いことは多々ありましたが、本当に「やっておいてよかった」です。

スキルだけでなく、アウェアネス・リーダーシップ・受講生に伝える力も、「やっておいてよかった」と思えたのは加藤さんのおかげです。皆さんにもこの経験を伝え、サイドマウントダイバーを増やしていく、このスタートラインに自信を持って立つことができました。

まとめ

繰り返しになりますが、「繋げていくこと」が私のモットーです。

ここまで繋いでこられたことに感謝しています。そして、これからも繋げていくために、新しいことにどんどんチャレンジしていきたいと思います。

ラズリでは、もっとトレーニングをしたい方、苦手を克服したい方に「あってよかった」と思ってもらえるようなトレーニングコースを準備しています。ぜひお問い合わせください。