(2025.5.9)

器材だけが錆びつくものではない!
スキルは一度習えば一生モノ…ではありません!
ダイビングスキルは「使わなければ錆びつく」もの。久しぶりのダイビングや、応用が必要なシチュエーションでは「覚えてたつもり」が命取りになることも。
思い出しましょう!
- 認定後もスキルトレーニングが重要である理由を理解する
- よく忘れがちなスキルを再確認し、次回のダイビングで試してみたくなる
- 自分のダイビングスキルを「見直す」習慣が身につく
アウトライン
- なぜ忘れてしまうのか?
- 忘れがちなスキルたち
- 思い出すためのコツ
- バディと一緒にできる簡単リフレッシュ
- おすすめの復習タイミングと方法
1. なぜ忘れてしまうのか?
人は習ったことを24時間後には約70%忘れるというエビングハウスの忘却曲線、知っていますか?
ダイビングスキルも例外ではありません。特に以下のような状況では忘却スピードが加速します。
- ダイビングの頻度が少ない
- 「講習のためのスキル」と思っていた
- 講習時に完全に理解していなかった
つまり、前提として、「人は忘れるということを忘れない」ようにしないといけませんね。
2. 忘れがちなスキルたち
以下、忘れているとちょっと怖い、でもありがちスキルTOP5。
- マスククリア:深場で水が入っても冷静にできますか?
- オルタネイトエアの提供と受け取り:バディに空気を渡す順番、正確に覚えてます?
- ホバリング:エアの節約と中性浮力、できてるつもりになっていませんか?
- 緊急浮上の手順:いざというとき、安全に浮上できますか?
- BCDのエア調整:微妙な浮力調整、毎回感覚でやってませんか?
どれもこれも全てオープンウォーター講習で習ったことですね。
3. 思い出すためのコツ
- 毎ダイブ1スキル:1本潜るごとに1つスキルを意識してみよう
- ログブックに書く:「今日はホバリングを練習した」と記録するだけで記憶は定着
- バディとの合意:「エントリー前に一緒にマスククリアやろう」など、事前の話し合いがカギ

4. バディと一緒にできる簡単リフレッシュ
- 水面での「マスク脱着・レギュレーターリカバリー」
- 水中で「中性浮力の維持タイムトライアル」
- 浅場でオルタネイトエアの受け渡し→そのままホバリング→一緒に浮上練習
実は、これだけで十分にスキルが戻ってきます。
5. おすすめの復習タイミングと方法
- 半年以上空いたら、リフレッシュコース(自己判断よりインストラクターの目が安心)
- セルフトレーニングは浅場で(5m以内で集中して)
- 練習は遊びと組み合わせて:「スキルチェックの旅」として楽しむことが続けるコツ!

まとめ
ライセンスは「卒業証書」ではなく「スタートライン」。
スキルは“身についている”のではなく、“使い続けて維持するもの”です。
「ちょっと忘れてるかも」と思ったら、それは立派なリスタートのサイン。
バディと一緒に、あの日のスキル、もう一度。
確認
Q:講習のあと、スキルを忘れがちになる理由として正しいのはどれ?
A. スキルは一度覚えたら体が忘れないから
B. ダイビングは毎回同じ環境だから記憶が定着しやすい
C. 使用頻度が低く、習っただけでは定着しないから
→ 正解:C
いかがでしたか?
オープンウォーターの講習の場合、本来は「セルフダイビングを最大深度18mまでで自分が過去に潜ったことがある範囲で実施することができる」はずです。
でも実際はガイドさんやショップさんに先導してもらい安全管理もお任せしているのが多いと思います。バディチェックでさえ疎かになっている面も大いにあると思います。
別のコラムでお話ししますが、今のダイビングは本当に安全ですか?「いざ!」というときの対処法をオープンウォーターでもお伝えしています。本当に困った事態になったとしても何とかなるスキルって、本当に大事です。むしろ、本当に大事な事しかお伝えできていないので、最初にならったスキルこそより一層大事に取り組んでいただきたいことです。
LAZULIでは、スキルトレーニングを中心にダイビングを行うこともできます。
最大のFunは弛みないトレーニングから生まれるのです。
最大のRiskは疎かなトレーニングから生まれるのです。