(2025.5.14)

今回は、最近じわじわ人気が高まってきている「サイドマウントダイビング」について、魅力たっぷりにご紹介したいと思います。
「背中にシリンダーを背負うのが当たり前」――そう思っているあなた。
実は、その“常識”、もう変わりつつあるかもしれません。
このコラムを読んでいただくと皆さんは、
・ サイドマウントに対する先入観を払拭できる
・ 自分にあったコースを見極められる
この2点から、サイドマウントの魅力を感じて頂けます。
アウトライン
1. サイドマウントって、どんなスタイル?
2. サイドマウントの5大メリット
3. SDIとTDIどっちのコースを学べばいい?
4. SDI VS TDI 比較表
5. SDIルートとTDIルート、それぞれの未来
6. 「やってみたい!」を現実にする一歩
7. まとめ
サイドマウントって、どんなスタイル?
一言でいえば、「シリンダーを背負わず、体の横に装着して潜る」スタイル。
もともとは洞窟探検などのテクニカルダイビングで発展した技術ですが、今ではスポーツ(レジャー)ダイビングでも活用されるほど、汎用性が広がっています。
そしてこのサイドマウント、実はこんなにたくさんの魅力があるんです。
サイドマウントの5大メリット
① 背負わないから、陸上がラク!
背中にシリンダーがないため、器材を装着したまま歩く負担が激減。
ビーチエントリーでも腰や肩が楽で、特に中高年のダイバーからも大好評です。
② 万が一にも強い、冗長性の確保
2本のシリンダーを左右に装着し、それぞれに独立したレギュレーターを接続。
万が一のトラブルにも対応しやすく、安全性が向上します。
③ 水中姿勢が劇的に安定する
サイドマウントではトリム(水平姿勢)がとりやすく、抵抗が少ないぶんエアの消費も節約できます。
水中をスーッと滑るような感覚は、一度味わったらやみつき。
④ シリンダーの脱着が水中でOK
シリンダーを水中で装着できるので、エントリー・エグジットの自由度がアップ。
ボートダイビングにもぴったりです。
⑤ “ギア好き”にもたまらない奥深さ
ホースの取り回しやマウント方法、BCDのカスタムまで…
まるで自分だけのスーツを仕立てるような楽しさが味わえます。
沼にハマると職人のようにいつも作業しているかも?
ここで少し私のサイドマウントの思い出を・・・
このように5大メリットと書きましたが、私がサイドマウントを始めた時の感想は、「こんな大変な思いをして潜って何が楽しいのか?」でした。
シリンダーの付け方もままならず、リグも大して調整せず、スチールシリンダー向けのBCDをそのまま使って、フラッターキックで潜った(今から考えるとある意味自殺行為のような潜り方もしていました)感想ですので、当然と言えば当然なのですが、皆さんにはそんな思いしてほしくないです。
あれから年数も経過し、しっかりとサイドマウントの知識を得た今は、サイドマウントの利点を自信を持ってお伝えすることができます!




SDIとTDI、どっちのコースを選べばいいの?
SDI(Scuba Diving International)とTDI(Technical Diving International)は、どちらも国際的に認知されたトレーニング機関。
サイドマウントコースは両方に存在し、それぞれの目的や将来像に合わせて選ぶことができます。
SDIルートはこんな人におすすめ!
- レクリエーションの範囲で快適・安全な潜水を目指したい
- 荷重や背中の負担を減らしたい
- 水中での姿勢やバランスを整えたい
TDIルートはこんな人におすすめ!
- 洞窟・レック・減圧潜水など、テクニカル環境に進みたい
- ガスマネジメントやトラブル対応の応用スキルを深めたい
SDIサイドマウント vs TDIサイドマウント 比較表
項目 | SDI サイドマウント | TDI サイドマウント |
対象 | レクリエーションダイバー | テクニカルダイビング志向者 |
最大深度 | ~30m(無減圧) | 減圧・オーバーヘッド環境にも応用可 |
主な目的 | 快適・安全なダイビング | 実戦的・高度なスキル習得 |
使用ガス | エア/ナイトロックス | ナイトロックス/トライミックスなど |
必須資格 | SDI OWD相当 | 多様なテクニカルコースと連携可能 |
認定後の進路 | アドバンス、スペシャルティ(ソロ) | アドバンスナイトロックス、減圧手順、ケーブ等 |
SDIルートとTDIルート、それぞれの未来
SDIルートの展開例:
- アドバンスアドベンチャー
- ドライスーツ、ナイトロックス、ディープ
- フォト、ナビゲーション、DPVなどの応用系へ
- ソロダイバー(SDI)へ
TDIルートの展開例:
- アドバンスナイトロックス
- 減圧手順/エクステンディッドレンジ
- ケーブ、トライミックス、CCR(リブリーザー)へ
「やってみたい!」を現実にする一歩
「自分にできるかな…?」と迷う方もいるかもしれません。
でもご安心を。サイドマウントは、正しい講習を受ければ誰にでも習得可能です。
特にSDIとTDIのサイドマウントは、教材や基礎スキルが共通しており、どちらからでも始められるのが特徴。
迷ったら、まずはSDIルートからスタートして、将来的にTDIへステップアップするのもおすすめです。
まとめ:あなたのダイビングを変える選択
サイドマウントは、単なる器材の違いではありません。
それは“自分で考えて潜るダイビング”への入口。
快適性、安全性、機動性、そして探求心。
そのすべてを求めるあなたに、サイドマウントはきっと応えてくれます。
いかがでしたか?
サイドマウントの誤解やコースの詳細を整理していただき、少しでも身近に感じてもらえたらうれしい限りです。
そして、どのようなコースも同じですが、「正しく」学びましょう。
遠回りして得られるものもありますが、修正する苦労もとても多くなります。
(私は2年間とても苦労しました。)
また、サイドマウントはフィンキックとウェイト調整にこだわりを持つと上達するのが早いです。優雅なサイドマウントダイバーを目指しましょう!
▶ 今すぐサイドマウントに挑戦しよう!
講習の詳細やスケジュールは、お近くのSDI/TDI登録インストラクターまで!
ご希望の方には体験会やオリエンテーションも開催可能です。
まずはお気軽にご相談ください!
📩 お問い合わせはこちら →【dive base LAZULI】
📍 開催地例:伊豆、沖縄対応可!