TDI extended range diver course〜Extendしすぎて結婚指輪が消える??〜 

(2025.5.8)

コースデータ

受講したコース : TDI Extended Range Diver Course
受  講  日 : 2025.4.5 CW(@dive pro shop Evis)
          2025.4.19-20 OW(@田子)
受 講 人 数 : 4名(全員お知り合いの方々)
宿  泊  先 : フリッパーダイビングサービス
最 大 水 深 : 55m
コース 概 要 : AIRで最大深度55mまで潜り、段階式減圧を行い安全に浮上できるようにする

※ トレーニングに集中しすぎて写真を撮ってもらうことを忘れてしまったので以下、文章のみです。

(CW)

いつものことだが、名古屋のEvisさんに行くのは片道5時間かかる。
いつものことなので、大変とはあまり思わなくなってきたところが恐ろしい。
とはいえ、講習を眠たい顔で受けるわけにもいかないから、バディと同乗し睡眠時間を確保しながら修行路をひた走る。

今回の講習ではいわゆるデコシリンダーが1本増え、そのリグの作成から始まった。
デコシリンダーの取り扱いも時代によって変わってきているらしい。
簡単に言えばデコシリンダーをサイドマウントのシリンダーの前に(左右1本ずつ)ひっかけるやりかたが主流であったが、最近は大きめのボルトスナップを用いてBCDの後ろにある金具にひっかけるやりかたが主流のようだ。
ひっかけた後のスタイルはおしりから尻尾が上向きに生えているようなかんじになる。

まずはウェイトを調整してトリムの確認。
1本余分に持っただけでも、これまでも繊細にウェイトを調整してきたサイドマウントダイバーと自覚している私にとっては大変なことだ…と思っていたのだが意外と簡単にバランスがとれた。
「水面に上がってBCDを脱いでウェイトを調整するという面倒な作業を抜くことができた!」 ← これが後々泣きを見る結果につながる。。
そうとは知らず先に進む。

デコシリンダーへのガス交換は単純であった。もともと減圧手順でもみっちりトレーニングしてきたし、気心しれたバディとなのでコミュニケーションもとりやすく卒なくクリアする。

問題はここからだ。

今交換したガスはEAN50で、もともとサイドマウントの左前面にセットしてある。つぎの交換はEAN50からO2(酸素)への交換となるが、今酸素はBCのお尻の金具にボルトスナップでクリップされている。つまり、このクリップを外し前面に持ってこないといけない
ここでも様々な手順があるが、私はエアブレーク(高酸素からエア等の酸素割合が低いものに一定時間切り替えて肺機能回復をもくろむこと)を入れるべくまずはエアのセカンドステージに切り替えて、EAN 50とO2のシリンダーを入れ替える。O2をお尻から手前に持ってきて・・・その途端に体勢が前のめりになり自然と前に進んでいく!動かしているつもりもないのにどんどん前に左に体勢が傾く(デコシリンダーは体の左につけている&左手でO2も持っているため)!!
てんやわんやしながらなんとか乗り切ったものの慣れるまで相当練習が必要と感じた。
その他にも一通り今までの基礎スキルをやり直したり、SMBを使用してBCDが破れた際のバックアップを行ったりしたが、最初に完璧にウェイト調整をしなかった為バランスを取ることに一生懸命で全く持って周囲に気を配ることができない状態でなんとか乗り切った。
・・・これはコソ練が必要だ。。

帰りの車の中は毎回が反省会。・・・意外と根は真面目なのだ。
どのくらい反省したかというと・・・帰りの車の中で寝た者はいない。
今回だけ特別にバディとの車内会話を書き出すと、


こんなんできるか
②学科理解できてないぞ
いっそのことやめるか
④リグの調整しなきゃ
⑤また器材買おうと思う
⑥次のトレーニングいつやる
⑦CCRで潜りたい
⑧これ結局休憩しないでいくパターンじゃね?
⑨腹へった昼も食ってねーし
⑩腹にSMBが刺さらないからバンド緩めるのってありなの?
あんなんできるか
②学科やんねーと  ・・・永遠に続く
という愚痴ばかりの反省会。これが意外と救われる。笑


私たちのバディシステムで重要な事なのだが、一旦くじける寸前までいった講習の方が後々上手くできるようになっている、なぜなら練習を含めより沢山考えるから、そしてやるしかないという断固たる覚悟を持つから、という考えが共通して出来ているところが一番の強みなのだ。コイツはやり切るヤツだということをバディシステムの根幹に於いている。ただし、今回特別に軽めにお伝えしたが、決して他の人に聞かせられる内容ではない。笑


(OW)

OWは2週間後、田子で行われた。

今回は洞窟王やそのスーパー助手も参加されて賑やかだ。

湾内と外海を使い分けてのボートダイビング。器材が多い分ボートでは手際良く動かないと出遅れてしまう。本当はビーチを希望していたが、師匠の田子に行こうという無言圧力でこうなったのだ。やる前は嫌だった。なぜならCCR減圧手順で見事にシリンダーを海の中に落としてしまった経験があるからだ。深度40m…無事何事もなく回収できて本当によかった。
コソ練のおかげでなんとか自分でも認定レベルに達することができたのではないかと思える中身に仕上がってくれた。

特筆すべきは2点。

まず、自分だけでなく周りの動きを見れたこと。チームダイナミクスを意識することが多少できてきたかなと思えたことだ。これまで2人で潜ることが多く、信頼していたり自分のことはできてナンボみたいなところも共通認識で持っていたりするので二人でもやはり少し欠けているのかなという会話もあった。

数年経ってやっと少し意識が広がったという自覚を持てたのは正直コース認定以上に嬉しかったことだ。

次に、結婚指輪をなくしたこと。
さらっと書いたが結婚指輪を無くしたのだ!!
温泉かもしれない。車の中かもしれない。道端かもしれないが、とにかく気づいた時には指輪がない!!
多分55mまで行って戻ってくる途中だ。。そんな気がする。。田子の沖根付近で指輪を見つけた方は十中八九私の指輪なのでLAZULIまでご連絡をお願いします。

小言もそんなに言わずに前向きに対処してくれている妻には心から感謝しています。

田子に悪意もないし、とても好きなポイントだし、いつも親切にしてくださるサービスさんなのだが・・・個人的なドロップポイントなのだということが確信できた講習だった。


おまけ

以前水柱をあげた左シリンダーのトラブル(後々掲載予定)も田子だったなぁ・・・